「Twitterって実際のところ、販売促進に効果ってあるの?」
SNS PLUS+では、企業のSNS運用担当者の方から寄せられる「お悩み・課題」を、基礎的なものから応用篇まで、毎週テーマを変えてご紹介していきます。
第4回では、販売促進を目的にSNSを始めようとしている企業の運用担当者の相談です。
Twitterの企業の活用目的は、大きく2つに分類されます。
一つはブランディングと認知のための活用。もう一つは販促としての活用となります。
販売促進とは、売り手が消費者の購買意欲を刺激し、商品を購入させるために行う一連の活動のことを指します。
Twitterによる販売促進では、気軽に参加できるキャンペーンとの連動性が高く、本来の既存顧客によるリピートだけではない、Twitter上で獲得した新規顧客を見込み客として育て、自社商品を購入することまで含んでいるといえます。
今回は、Twitterで販売促進を実現するコツをご紹介します。
ロイヤルカスタマーの育成
ロイヤルカスタマーとは、企業が提供する商品やサービス、またその企業に対し好意的な感情を持っている顧客のことを指します。
企業が抱える顧客のうち、2割のロイヤルカスタマーが売上の8割を占めるといわれるように、企業にとって非常に重要な顧客となります。
通常は顧客ごとのアプローチを行って顧客との関係性・信頼を獲得していったり、誕生日月に今までと違うサービスを提供する顧客体験を用意して、顧客をロイヤルカスタマーに育成していきます。
Twitterの利用者の多くは、Twitterを見ることが普段の行動の一部となっている場合が多いため、企業にとっては普段の行動の中で顧客と接する機会が作れる、非常に有効な手段だといえます。
フォロワーの集め方
ロイヤルカスタマーを育成する際、まず考えなければいけないことは「フォロワーを集める」ことです。
有効な手段は二つ。
一つは既存顧客をTwitterへ誘導すること。もう一つは新規顧客をTwitter上で集めることです。
既存顧客の誘導について有効なものが、Twitterをフォローしてくれたら割引が受けれらる特典や、限定のノベルティが貰える等の直接的なメリットを提供することです。
すでに顧客である方からすると、フォローすることで今までよりもお得に商品の購入やサービスが受けられるとなれば、Twitterを持っていない等の理由がない限りはフォローしてもらえる可能性は高いでしょう。
新規顧客をTwitter上で集める有効な手段は、Twitterキャンペーンの実施です。
まだサービスを利用したことがない、購入したことがない顧客にとって、あなたの会社のサービスは魅力的なものとは映りません。
キャンペーンを通じて、当選すればお得な特典が受けられるというフックで興味を持ってもらうことからスタートします。
キャンペーンに当選した顧客は、無料で又は大幅な特典をもってサービスに触れることとなるため、好意的な感触を得られやすく、ロイヤルカスタマーに近づくといえます。
また、その他の顧客にも、少額ではあるものの一定の特典が得られる機会を作ることで、ロイヤルカスタマーの候補を作ることができます。
既存の顧客と比較すると、新規顧客のフォロワーは重要ではありませんが、ロイヤルカスタマーの母数を増やすためには新規顧客の存在は欠かせません。
見込み客の選別
既存顧客のフォロワーと、新規顧客のフォロワーが一定数確保できた次の一手として、顧客の選別が必要です。
もちろんTwitterの基本は「顧客目線」であるため、使ってくれないなら顧客にフォローを外してくださいというわけではありません。
キャンペーンやコミュニケーションを、少し負荷のかかるものにすることで、顧客の選別が可能になります。
例えば、いままではキャンペーン参加にはフォロー&リツイートで参加できていたところを、フォロー&リツイート+飲食店であればこれからの季節に食べたい食材を投稿してもらったり、旅行会社であれば行きたい国とその理由を投稿してもらう等、リアルにサービスを利用させることを意識させる参加方法に変えること等です。
参加者数は減るかもしれませんが、参加してくれたフォロワーは今まで以上の関係性の構築を実現できるでしょう。
少し手間のかかるキャンペーンを繰り返すことで、自然と抽選参加目的のフォロワーは減り、ロイヤルカスタマーの候補者を選別することに繋がります。
その後は、定期的なコミュニケーションを欠かすことなく、リアルとTwitterで関係性の質を向上させ、ロイヤルカスタマーに育てていきましょう。
ロイヤルカスタマーが勝手にお客を連れてきてくれる
ロイヤルカスタマーにより得られるメリットは、直接的にサービスを頻繁に利用してくれるだけではありません。
ロイヤルカスタマーは、あなたの代わりに友人や同僚に対して商品やサービスを勧めてくれる、宣伝役を果たしてくれる傾向にあります。
それを聞いた人からすると、商品の口コミ同様に商品知識が一定あるロイヤルカスタマーからの勧めになるため、商品への信頼度は高く、購入に繋がりやすいといえます。
あなたの周りにもいるのではないでしょうか。
ゴルフ好きであれば「このブランドがおすすめ」や、家電好きであれば「洗濯機ならこれだよ」。
美容にこだわりのある方であれば「お肌にいいのはここの化粧水」等々。
そんな方々は、どこかの企業からすると重要なロイヤルカスタマーであるといえます。
まとめ
Twitterではどうしてもフォロワーの数に目が行きがちになりますが、販売促進を目的とした場合、フォロワーの数よりも質が重要になります。
もちろん初期の段階ではフォロワーを集めるというフェーズを踏むことになりますが、いたずらに多い方が良いということではないのです。
今回、ロイヤルカスタマーをTwitter上で育成する方法をお伝えしましたが、Twitterだけでなく、住所を取得できている場合はリアルなダイレクトメールを使ったり、キャンペーンだけでない顧客体験の機会を作るなど、リアルとの融合が非常に有効です。
Twitterを有効に活用し、ロイヤルカスタマーを育成していってみてください。
次回は、「Twitterでの広告出稿のポイント」についてご紹介します。