Instagramキャンペーンの実施を検討されている企業のSNS運用担当者の方は、皆さんが同じような悩みを抱えています。
- 告知や販促に最も有効なキャンペーンはどうすればいいのか・・・
- 以前実施したものと毎回同じような内容になってしまう・・・
企業アカウントの運用を行う担当者の大半は、他の業務と兼任しているのが実情です。
そんな中でInstagramキャンペーン実施のために「競合他社事例を調べて、いま流行っているキャンペーンを調査して・・・」ということは、現実的に難しいと思います。
今回は、そんな企業アカウントの運用担当者の皆さんに、今年行われたInstagramキャンペーンの中から参考になる取り組み事例を3社ご紹介いたします。
単純に面白い・話題となっている事例だけではなく、どのような目的で実施されていて、なにを参考にすべきなのか分かりやすく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
参考にしたいInstagramキャンペーン事例3選
ユニ・チャーム
「moony まるでおむつモデル!♯夏オムツキャンペーン」
生理用品や紙おむつなどの製造販売を行う、大手衛生用品メーカーのユニ・チャームでは、参加者全員が「おむつモデル風画像」を作成できるキャンペーンを実施しています。
作成した画像と指定ハッシュタグをInstagramに投稿することで、撮影した写真がパッケージになるオリジナルデザインおむつが当たるため、小さなお子様を持つ多くのお父さんやお母さんの参加を集めています。
●キャンペーンの目的
本キャンペーンは、キャンペーンを通じて商品の認知と理解を高めることを目的として行われていると考えられます。
作成ができるオリジナル画像は、商品パッケージに印刷されたモデルの顔部分に、自分が撮影した写真をはめる仕様で、誰もが一度は目にしたことがあるおむつのパッケージを作成することができます。
画像では商品名に加え「汗スッキリ」と記載されており、参加するユーザーに商品の特徴をを伝えることができます。
●参考になるポイント
本キャンペーンのポイントは、親心をくすぐる「おむつモデル風の画像」が作成できるという点です。
自分や子どもの写真をSNSに投稿することに抵抗がある人は、家族や友人向けだけに送ることも可能で、多くのユーザーが楽しめる仕組みになっています。
また自分が作成した画像を使ったオリジナルパッケージのおむつが賞品となっていることもポイントのひとつです。
製品そのものを賞品とするキャンペーンでも、多くのユーザーを獲得することが可能ですが、そこに限定品・オリジナル品という価値をプラスすることで、企画に対する関心を高める効果もあります
カルビー
「フルグラ30周年ありがとうキャンペーン」
日本のスナック菓子メーカーカルビーでは、同社が製造・販売するグラノーラ「フルグラ」が30周年を迎えたことを記念して、テーマに沿った写真を募集するキャンペーンを実施しています。
キャンペーンは全5回開催され、現時点で5万件を超える応募を集めています。
●キャンペーンの目的
本キャンペーンは、商品の認知や販売促進といったキャンペーンを行う通常の目的もありますが、主となる目的は30周年を記念したイベントとして行われていると考えられます。
賞品でもそれは現れており、フルグラ30年分や30名様にプレゼント等、30周年とキーワードを刷り込む内容になっています。
●参考になるポイント
本キャンペーンのポイントは、賞品内容をインパクトの強いものにすることで、話題性を集めている点です。
今回のキャンペーンではモザイクアートに参加したユーザーから抽選で1名様に、フルグラ30年分相当の製品(6か月分)と電子マネー(47万円分)と、多くのInstagramキャンペーンが実施されている中でもかなり高額な賞品が用意されています。
使用シーンの自由度が高い高額賞品をプレゼントに設定することで、対象商品自体に関心がない人へもキャンペーンの参加を促す仕掛けとなっています。
きっかけは何であれ、目にする機会が増えればいつか顧客となる可能性もあります。30周年というロングセラー商品だからこそできるキャンペーンだともいえます。
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
「ピーターラビットと踊ろう!遊ぼう!Wキャンペーン」
世界各国で映画やテレビ番組の制作・買い付け・配信/配給を行うソニーピクチャーズでは、2021/6/25に「ピーターラビット2 バーナバスの誘惑」が公開されたことを記念し、ダンス動画を募集するキャンペーンを実施しています。
キャンペーンでは、小さなお子さまから大人まで幅広いユーザーの参加を集めることに成功しています。
●キャンペーンの目的
本キャンペーンでは、投稿された動画の中から選ばれた作品が、公式YouTubeチャンネル「ソニー・ピクチャーズ公式チャンネル」やCSチャンネル「キッズステーション」、オリジナルこども番組「子育てTVハピクラ」のYouTubeチャンネルにて公開されます。
公開された映画の告知はもちろん、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが運営するチャンネルの告知も目的とされていると考えられます。
●参考にしたいポイント
本キャンペーンのポイントは、キャンペーンの対象となっている映画の他に、ソニー・ピクチャーズエンターテイメントが運営するチャンネルを拡散しているという点にあります。
直接的にチャンネルを紹介する訳ではなく、キャンペーンの賞品として拡散したいチャンネルでの放送を設定することで、元々チャンネルを知っていた人だけでなく、存在を知らなかったユーザーへの関心を引くことが可能です。
投稿された動画は、企画開催中もキャンペーンページにて紹介されており、可愛らしいお子様やペットの動画からプロが投稿した動画まで様々なダンス動画を公開し、応募をしないユーザーも楽しませる工夫がされてきます。
キャンペーンは現在開催されているものだけでなく、8月に第二弾の開催が予定されており、内容は現時点で未公開とされていますが、第一弾に参加してくれたユーザーの関心を離さない仕組みとなっています。
【まとめ】
Instagramキャンペーンを成功させるためには、Instagramの特性である写真・動画の投稿をうまく使った企画ができるかどうかがポイントとなります。
今回紹介したキャンペーン事例では、製品パッケージをフレームとしたオリジナル写真を作成したり、投稿された写真がモザイクアートになったり、ダンス動画を募集したりと、どれもInstagramの特性をうまく利用することで多くのユーザーが参加する内容となっています。
これらの事例を参考に他のいいね!やフォローのみが条件となるキャンペーンとはひと味違った、ユーザーの関心を集める企画を実施してみてはいかがでしょうか。