2016年から一部の日本国内の企業で実施されるようになったTwitterインスタントウィンキャンペーン。
2021年現在では、インスタントウィン形式のキャンペーン手法を活用する企業も増えていますが、実際に機能を活用していない企業からすると、なんとなくイメージは分かるけど正直機能とかいまいちよく分かっていない…という方も多いかもしれません。
今回の記事では、インスタントウィン形式のキャンペーンの機能や活用メリットについて解説します。
企業のTwitterアカウント運用を担当されている方は、ぜひ参考にご覧ください。
インスタントウィンに使用するTwitterオートリプライ機能
インスタントウィンキャンペーンでは、Twitterの「オートリプライ(自動返信)機能」を活用します。
まずは、オートリプライ機能について解説をしていきます。
1-1:オートリプライ機能ってなに?
オートリプライとは、一言でいうと自動返信機能のことです。
キャンペーンの当選・落選連絡の他にも、メンションの多いツイートの返信などにオートリプライの機能を設定しておけば、運用側で大きな工数をかけること無く、効率的にユーザーとコミュニケーションを取ることが可能になります。
1-2:オートリプライ機能を使う上での注意点
運用側からすると非常に便利なオートリプライ機能ですが、注意点がいくつかあります。
・不特定多数のアカウントに返信を自動で送るのは禁止
Twitterのルールでは以下のように明記されています。
返信と@ツイートは、Twitter利用者が簡単にコミュニケーションをとれるように用意されている機能です。この機能を自動的に利用して、不特定多数の利用者に一方的にメッセージを送ることは不適切な行為であり、禁止されています。
例えば、「猫」という広範囲のツイートに該当するキーワードを含むツイートに対して自動で返信をする、などの設定は認められていません。
また、Twitterのルールでは下記のような記載もあります。
- 返信を自動投稿する前に、宛先の利用者がTwitter上でメッセージを要求していた、または事前にメッセージを受け取る意思を明確に示していること(宛先の利用者がこちらのアカウントのツイートに返信していた場合や、こちらにダイレクトメッセージを送っていた場合など)
- 利用者に対して、自動化された返信や@ツイートを簡単に停止できる明確な手段を提供し、そのような停止要求を尊重して即座に対応すること
- 利用者の1回の反応に対して、自動化された返信または@ツイートを1回のみ送信する
- 自動化された返信または@ツイートは、利用者の元のツイートに返信する形で投稿する
(自社のツイートに利用者が返信を投稿する形式のキャンペーンの場合)
つまり、自動返信がされることを応募者、利用者がきちんと把握できるようにすることが求められるということです。
ただ、オートリプライという機能が様々なキャンペーンで活用されている通り、自動返信自体が禁止されている訳ではありませんので、ルールをしっかりと理解した上で正しく運用してきましょう。
02|インスタントウィンキャンペーンって?
では、そのオートリプライ機能を活用した「インスタントウィンキャンペーン」とはなにか。仕組みや利用するメリット、注意点などを解説します。
2-1:インスタントウィンキャンペーンって?
インスタントウィンキャンペーン(instant win campaign)とは、その場ですぐに当選結果が分かるキャンペーンの名称です。
応募してからすぐに当選結果が返ってくるという、キャンペーン参加への手軽さが大きな特徴です。
2-2:インスタントウィンキャンペーンの仕組み
Twitterのキャンペーンでよく使われる表現ですが、Twitter以外でのインスタントウィン形式のキャンペーン活用例をご紹介します。
- QR/シリアルコード
対象の商品を購入し、商品に付属や記載されているQRコードを読み取ったり
シリアルコードを入力することでキャンペーンに応募することができる - レシート
該当の商品の購入レシート画像をアップロードすることでポイントがもらえたり、キャンペーンに応募することができる - 当たりくじ付き商品
商品の箱の中などに当選のチケットや詳細などが入っているもの。
古典的なものですと、アイスの棒にあたりが付いているなどが挙げられます。
これらのように、その場で当選がわかる懸賞システムのことをインスタントウィンといいます。
続いて、Twitterを用いたインスタントウィンキャンペーンをご紹介します。
Twitterで活用されているインスタントウィンキャンペーンは主に2種類あります。
・フォロー&リツイート
企業の公式アカウントをフォローし、該当するツイートをリツイートするだけで参加することができるキャンペーンで、名前や住所などの個人情報の入力なども無く、キャンペーン参加へのハードルが少ない為、キャンペーン参加数が多くなり告知や認知拡大に効果的です。
・フォロー&カンバセーショナルカード
企業の公式アカウントの該当ツイートに、独自のハッシュタグが付いたアクションボタンが掲載されており、ボタンをユーザーが押すだけで自身のアカウントで簡単にツイートをしてキャンペーンに参加することができます。
ハッシュタグの選択肢を増やすことでクイズ形式にしたり、複数のパターンのリプライが可能になります。また、インスタントウィンキャンペーンを利用せずに、ユーザーのツイートを促すユーザー参加型の広告とすることも可能です。
2-3:企業がインスタントウィンキャンペーンを利用するメリット
2016年から一部の企業に利用されてきたキャンペーン形式ですが、2021年現在、多くの企業がTwitterでインスタントウィンキャンペーンの利用を始めました。
インスタントウィンキャンペーンを企業が実施するメリットについてご紹介します。
メリット1:フォロワー増加
アカウントのフォローをすることが基本の形式となっているため、キャンペーン期間内で一気にフォロワーが増えることに期待できます。
新ブランドや新商品、新サービスなどのアカウントで知名度をあげたい、ブランディングがしたい場合などは、インスタントウィン形式でのキャンペーンは効果的といえます。
メリット2:拡散効果
キャンペーンの参加要件にリツイートを加えることで、拡散効果が期待できます。
ユーザーからするとリツイートするだけの簡単な参加条件なので、拡散されたツイートを見た参加者のフォロワーがさらにリツイートして拡散される可能性が高まります。
メリット3:コストや作業負荷のカット
インスタントウィンキャンペーンでは、抽選結果通知だけではなく、当選した場合のギフト付与も同時に実施されることが多くなってきました。
ポイント付与やデジタルギフト・デジタルクーポンなどが賞品にされることもあり、ユーザーから見ると特定の賞品ではなく、自分の欲しいものに変えることができるため、非常に魅力的なキャンペーンになります。
企業からしても、キャンペーンの抽選、結果通知、特典付与が一気通貫で行われる為、キャンペーンの実施期間を大幅に短縮することが可能となるメリットがあります。
また、従来のキャンペーンで必要だった、抽選やメール配信、ギフト配送が不要となり、キャンペーンに必要なコストと手間を大幅に省くことができます。
2-4:インスタントウィンキャンペーンの注意点
メリットが多く魅力的なインスタントウィンキャンペーンですが、ポイントを理解しておかないと失敗に終わってしまうケースもあります。
以下の具体的なポイントをチェックして、ユーザーに満足度の高いキャンペーンを提供していきましょう。
注意点1:自動返信ツールの利用が必要
Twitterの自動返信ツールは、基本的には自動返信できる機能とDMを送信できる機能を備えているツールです。
Twitterの自動返信ツールは多くの企業がサービスとして提供しているため、どのツールを選んだら良いのか迷うかもしれません。
その場合は、基本の機能の使いやすさなどに加えて、プラスで使える機能やコストの面で比較すると良いでしょう。
注意点2:自動化ルールをしっかり守る
記事の冒頭でも記載した通り、自動返信のルールというものがしっかりと決まっていますので、そこから逸脱しないように確かめる必要があります。
万が一自動化のルールから外れてしまうと、リツイートやフォローを獲得しようとした時に制限がかかってしまうというケースもありますので注意が必要です。
注意点3:景品表示法
インスタントウィンだけではなくどんなキャンペーンを行う場合でも、景品表示法のチェックは必要です。
景表法の中での一例ですが、ユーザーが毎日参加可能なキャンペーンの場合、当選者数がキャンペーン日数よりも少ない人数だと、景品表示法に引っ掛かたりします。
知らないで実施すると、景品表示法に違反することになってしまうこともあるので、キャンペーン設計の際にきちんと確認しておくことが大切です。
まとめ
ユーザーにとっては手軽に応募できて、その場で当選結果がわかるインスタントウィン形式のキャンペーン。
企業にとってもユーザーにとっても双方にメリットの多い人気のあるキャンペーンです。
特徴や注意点を正しく把握した上で、Twitterインスタントウィンキャンペーンに取り組んでみてください。