「Instagramって実際のところ、販売促進に効果ってあるの?」
SNS PLUS+では、企業のSNS運用担当者の方から寄せられる「お悩み・課題」を、基礎的なものから応用篇まで、毎週テーマを変えてご紹介していきます。
今回は、インスタを活用して販売促進を実現したい企業の運用担当者の相談です。
販売促進とは、売り手が消費者の購買意欲を刺激し、商品を購入させるために行う一連の活動のことを指します。
単純に購入させるためのプロモーションでなく、商品の認知度を上げることや、購入後のアフターサービスまで含みます。
基本的には「既存顧客=すでにアプローチできる顧客」向けに、追加で又は継続的に商品購入を促す手法となりますので、「新たな顧客を掴む」というものではありません。
今回は、Instagramで販売促進を実現する3STEPをご紹介します。
Instagramで販売促進を実現する3STEP
販売促進とは、顧客との関係性を強化していくことでリピートに繋げ、最終的には継続購入いただくファン化を目指すことだといえます。
Instagramでは、これまで行われてきた販促活動のダイレクトメールやメルマガ等と比較して、Instagramを見るという行動が普段の行動の一部となっていることから、より身近な顧客とのコミュニケーションが取りやすいツールとなっているといえます。
STEP1:商品またはサービス購入時にInstagramをフォローしたくなる仕掛け
Instagramでフォロワーを増やすには、大きく2つのきっかけを作る必要があります。
一つが投稿内容で魅力的な商品だと認知させ、フォローさせること。
もう一つが、購入時にフォローしたくなる仕掛けを用意することです。
投稿内容からフォローさせることも販売促進の一つであるといえますが、そこに既存顧客と新規顧客をターゲティングする手段が無いため、どちらかというと、新規客・見込み客の獲得のための集客手段の一つの意味合いが強くなります。
より販売促進の意味合いが強くなるのが、二つ目の「購入時にフォローさせること」です。
商品購入時、もし店舗での購入が中心の場合、店頭POPやポスター等でInstagramの存在を伝えましょう。
一度は購入している又はしたいと感じて来店している顧客向けのアプローチとなるため、Instagramで投稿される内容に興味を持たれる可能性は大いにあります。
また、販売促進としてInstagramを活用はじめるタイミングなのであれば、最初の段階で多くの顧客を獲得したいと思いますので、次回利用可能な10%OFFクーポンの配布や当日にちょっとしたノベルティプレゼント等でフォローを促すことも、効果を最大化させるために有効な手法です。
次にweb上でサービス提供が中心となっている場合、過去取り組んできたInstagramを介したキャンペーンやお得情報の発信等でフォローすることの魅力を伝え、フォローを増やしていきましょう。
その際、単純にInstagramがありますよ、と伝えるだけではなかなかフォローしてもらえない可能性が高いため、しっかり特典を伝えることをおすすめします。
STEP2:Instagram上でのコミュニケーション
一度商品を購入いただいた顧客に、すぐに再度購入を促すことはよほどの魅力的な商品でない限り、難易度は高いでしょう。
その際に必要なのが、「フォローを外されないこと」です。
せっかく顧客として獲得したものの、やっぱり要らないか・・・と、思われてしまっては意味がありません。
まず行いたいことが、フォローバックすること。心理的にフォローされたから外しにくい・・・と思わせることもできますし、フォローすることで顧客の情報を知ることもできます。
例えばフォロワーの多くが同じような属性であれば、その後の商品開発にも役立ちますし、Instagramキャンペーンを行う際には何が求められているかの情報収集にも繋がります。
最初に記載した通り、販売促進とは顧客との関係性を強化していくことですので、しっかり時間を作って顧客が投稿している情報も目を通すようにしましょう。
次に、いいね!やコメント等で更に関係性を強固にしていきます。
もし複数店舗を抱える企業であれば、店舗ごとのInstagram活用をおすすめします。Instagramの性質上、価値のない投稿が増えるといらないと判断させることがあります。自分の生活圏内の情報であれば欲しいが、同じ系列とはいえ遠方の店舗情報は必要ありません。
手間はかかりますが、しっかりとフォロワー重視のInstagramを運用しましょう。
とはいえ、なかなかそんな時間は取れないという方も多いと思います。
その場合は、投稿で「いつもフォローいただいている方向けの感謝」を伝えるのもいいでしょう。
定期的に店舗で実施しているキャンペーンがあれば、そのキャンペーンの告知の際に、フォロワーの皆様だけの特典等を用意するだけでも販売促進活動として有効だと考えられます。
STEP3:再購入のきっかけをつくる仕組み
あなたは毎月新しいブランドや店舗で買い物をしますか?
よほど買い物好きの方以外は、一定は決まった行動範囲内で購入を済ませると思います。また、そのきっかけは友人との外出や目的を持って買い物に行く等ではないでしょうか。
何が言いたいかというと「購入させるきっかけを作る」ことはそれだけ難しいということです。
そんな中で購入のきっかけを作るために必要なことは、「いつお得なのか認知させる」ことです。
例えば、毎週月曜日の売り上げに悩みがある店舗があったとします。
毎週月曜日はフォロワーの皆様限定で○○をプレゼントしている。魅力的なプレゼントに越したことはないですが、基本的には認知が目的となるため、ハーブティを用意しています等でも構いません。
とにかく毎週日曜日又は月曜日の朝に、お得な日ですよと伝え続けることで、毎日の行動の中で「そういや月曜日はお得なんだよな」と、想起させることが可能となります。
認知させるためには中長期的に取り組む必要はありますが、根気強く続けることで顧客行動を変化させることが期待できますので、ぜひ実践してみてください。
Instagram販売促進に向いている業界
Instagramの販売促進には、顧客との関係性が不可欠となってきます。
その場合、web上がメインのサービスを提供している企業よりも、店舗を実際に持っている企業の方が向いているといえるでしょう。
具体的には、美容院やカフェ・飲食店等の地域性が顧客との繋がりになっている企業は非常に有効だと考えられます。
逆に向いていないのは、BtoBのサービスを提供している企業。
まったく効果0という訳ではないですが、短期的な再購入を促すようなInstagramの活用はあまり意味をなさず、信頼を得るための投稿やブランディングとしてのイメージアップ等の活用で、次の商談に繋げる・・・という販売促進の活用法になると考えられます。
まとめ
Instagramやその他のSNSが登場してから、顧客と繋がりやすくなりました。
ダイレクトメールやメルマガでは、実際に再来店・購入まで繋がった人の割合でしか効果を判断できませんでしたが、Instagramではいいね!やコメント等、多くの情報で効果を測れるようになりました。
一方で、活用している企業と活用していない企業で、差が開きやすくなっているともいえます。
今までよく来てくれていた常連さんが、競合である企業に取られてしまったということもザラにある時代となりました。
Instagramを活用することを「手間」と捉えず、「顧客とのコミュニケーション」として活用することができれば、常連さんに囲い込みだけでなく、顧客の拡大も実現できるでしょう。
次回は、「Instagramでの広告出稿のポイント」についてご紹介します。